Tuesday, June 29, 2004

Women of Tech

テクノロジー業界は女性が圧倒的に少ない。ちょっと前のBusinessweekの特集にも書いてあったけれど、特にExecutiveとなると更に少ない。アメリカのほうが日本よりもちょっと女性の比率が高い気がするけれど、大して変わらないと思う。理由は優秀なエンジニア・ビジネスウーマンが少ないからなのか、女性に対する差別があるのかわからないけれど(多分両方だと思いますが)、女性にとって働きづらい環境であることは確か。金融業界と似たようなものでしょうか。

ちなみに、私の今の上司は会社で唯一の女性執行役(しかもほとんどが日本人の中で彼女はアメリカ人)。この間「いつも会議で女性一人だと寂しいのよね」とこぼしていた。私も、30名ぐらいいるミーティングで女性一人、ということがよくあるので、その気持ちはわかる。彼女はもっと大変だと思うけれど。ただ、Role Modelがいないと下も育たないので、ちょっとづつでも良いから女性ががんばらないといけないのだな、と思う。私もビジネススクールのあと、何をするか決めていないけれど、できればテクノロジー業界に残りたいと思う。

Monday, June 28, 2004

The Apprentice

Donald Trumpが数々のビジネスマンを首にする、Reality TV番組The Apprentice。第2回目の撮影はどうもカリフォルニアで進んでいるらしい。が、なんとイギリスでも別バージョンを製作するみたい。しかも、イギリス版はUKのビジネスマンSir Alan M. SugarがTrumpの変わりに師匠の役になり、ちょっと手法も変えるそう。NY Timesの記事を読む限り、面白そうだけれど、Couplingみたいなケースもあるし、あえて別バージョンを製作する必要もないかもしれない、とも思う(Couplingはアメリカ版をNBCが製作したが失敗。反対にオリジナルのイギリス版がアメリカで流行っている)。

ちなみに、記事に書いてあるSir AlanとTrumpの違いは興味深い。Sir Alanはもともと貧乏な家に生まれ、何もないところから自ら企業し、今の地位に至った。反対にTrumpはすでにReal Estateで成功を収めた父親の遺産を継ぎ、事業を拡大していった。TrumpはThe Apprenticeの出演料プラス番組投資のリターンで相当儲かったらしいが、Sir AlanはThe Apprenticeの出演料はもらわないらしい。何かこうやって書くとSir Alanのほうがいい人のような気がするけれど、Billionaireになったビジネスマンは一筋縄ではいかないだろう。アメリカでイギリス版が放映されるのはいつになるのかわからないけれど、ちょっと楽しみです。

Friday, June 25, 2004

Spiderman 2

6月30日公開予定のSpiderman 2のプレビューに行ってきました。夏はやっぱりこういったお金をかけまくっているEvent Movieでしょう。Kirsten Dunstかわいいし、CGもかっこよかった。私は1は特に好きではなかったのですが、1よりも面白い。おすすめです。

Spiderman 2


ちなみに、一緒に行った仕事場の人達と公開後の最初の週末の劇場収入に関してかけをしています。私のかけは$160Mil(USだけです)。7月4日の週末は実は映画は観ない人が多いのではないかと思いちょっとコンサバにしてみました。結果は来週報告します。

3もあるらしいけれど、2が充実していたので、ネタがあるかどうかが心配。2006年公開だそうです。

Thursday, June 24, 2004

IP Phone

家の電話をIP電話にしました。サービスはVonage。まだちょっとしか使っていないけれど、音も良いし、特に問題ないです。値段はいままでの半分ぐらいですむし(月額$14.99のサービスに加入)、特に国際電話が安いのが魅力的。留守電が入るとメールに案内がくるというのもうれしい。技術の進化ってよいですね。

ちなみに、ケーブル会社もIP電話を提供し始めているのだけれど、まだ技術が安定していないかもしれないし、値段が高いので、老舗(?)のVonageを選びました。そもそも我が家ではケーブルとブロードバンドあわせてTime Warner Cableに毎月$100も払っているので、これ以上払いたくないという複雑な心理状況もあるし。

ともかくこれで、以前使っていたVerizon(NY市内電話)やMCI(長距離電話)に連絡をしないでいいと思うとうれしい。特にMCIのカスタマーサービスは本当にひどくて苦労した。こういう会社はいずれつぶれてしまうのではないだろうか。

Monday, June 21, 2004

Chelsea Gallery Hopping

先週末友達とChelseaのギャラリー街をツアー。あまり時間がなかったので、26丁目と22丁目の10番街と11番街の間を観ただけだったのだけれど、収穫が多かったので、おすすめを紹介します。

Matthew Marks Gallery: Andreas Gursky
Andreas Gurskyは2001年にMoMaで観てから大好きになった写真家です。Geometricで素晴らしくきれいな写真の数々。新しい作品はそれにプラス社会的メッセージが加わっていて、考えさせられるものがあります。Matthew Marksギャラリーで観れるのは、今週の土曜日までなので、もしNYにいる人がいれば、ぜひ行ってみてください。

Friedrich Petzel Gallery: Andrea Fraser "Untitled"
これをおすすめというかどうかはさておいといて、この作品はNYでともかく話題になっています。このUntitledという作品、ビデオなのですが、Andrea Fraser本人がパトロンとなった人とセックスをしている様子をただ60分間写しているだけ。あるホテルの部屋の天井あたりにカメラがあるのですが、音はきこえず、二人の様子を観察するのみ。ちょうどギャラリーに行ったときは映像の一番はじめだったので、まだ服を着ている二人がベッドの上で話をしているだけでしたが、これってArt?それともポルノ?という議論でNYアート界は持ちきり。ちょっと面白いのでみに行ってください。

Tony Shafrazi Gallery: Francis Bacon, Jean-Michel Basquiat and Pablo Picasso.
大御所のアートワークが一度に観れるこの展示会。無料でよいの?という感じですが、まあ作品数が少ないので。さすがに、他のギャラリーとは違い、ガードマンが各部屋にいました。ピカソとか本当にいくらするのだろうか。

あと、途中でお茶をしたWild Lily Tea Roomは日本茶と中国茶が飲める素敵なカフェ。日本人が経営しています。

ちなみに下記は26丁目の角に立っていた(多分)アーティストです。

Thursday, June 17, 2004

NY Real Estate

多くのニューヨーカーにとって不動産業はサイドビジネス。地価が変動しやすいNYでは、みな常にもっとよい物件がないか、目を光らせている。もっと住みやすいアパートを探している場合もあるけれど、投機をする人も多い。特に今Mortgageレートがとても低いので、売買が活気。昨年、一昨年あたりが一番買いどきだったらしく、昨年買った物件を今年売って、数万ドル設けた、というプチDonald Trumpな知り合いもいるぐらい。

住宅ローンの変動もあるけれど、ともかくNYという街は変化が激しい。たとえば、今私が住んでいる96丁目近辺はつい10年前までは危なかった(=安かった)らしいが、今はぜんぜん問題ないので、1ベッドルームで2000ドルは軽くする。あと、最近友達が何人か住んでいるBrooklynのPark Slope近辺も、今はおしゃれで素敵な感じだが、ちょっと前まで何もなかった。NYでは、今は駄目なエリアでも我慢していれば、いずれ良くなり、物件も高く売れるようになる可能性が高い。ポイントはどのエリアが最も早く開拓されるか、なのでみな常にどこがUp&Comingか、調べている。

私はもうすぐ貧乏学生になるということもあり、探索も兼ねて、コロンビアに近いハーレムのアパートを先日見に行った。今住んでいるアパートより月$1000も安い122丁目とSt.Nicholasにある1BRアパートだったのだけれど、ちょっとまだ安全じゃないかな、という気がして挫折。でも、あのあたりもあと5年もしたらもっときれいになるんじゃないかな。というのも新しく建築されている建物がいくつかあったし、数ヶ月前に売りに出ていた116丁目とSt.Nicholasのアパートビルは即完売だったそうだから。

今後のアメリカの景気にもよるけれど、もし機会があれば引越したいと思っています。

Wednesday, June 16, 2004

Offshoring

11月の大統領選挙に向けて、Offshoringの話題でアメリカのビジネス・政治界は持ちきり。でもこれって、相当前から起きているトレンドではないの?というのが正直なところ。NY Timesの記事High-End Technology Work Not Immune to Outsourcingでも、Microsoftは2001年にすでにインドのOutsource会社と契約を結んでいた、と書いてある。

あまり人種で一般論を語りたくはないのだけれど、ProgrammingやAccountingといった左脳を使う仕事はインド人のほうがアメリカ人よりもそもそも得意な気がする。私が行ったアメリカの大学では、理系、それも特に数学やコンピューターサイエンスといった授業は中国系やインド系の人が多かったし、彼らのほうが優秀だった。反対に文学や歴史の授業に行くと、ほとんどがアングロサクソン。原因は遺伝子なのかそれまでに受けた教育なのかはわからないけれど、傾向は明らかだった。

政治的にはLabor Unionを押さえるためにとりあえずOffshoring Taxというのもあるかもしれないけれど、最終的な策は教育制度の改革と研究開発に対する更なる投資しかないのでは、と思う。DemocracyとCapitalismを世界中に推し進めたのはアメリカなのだから、それを否定するようなことはできないのでは。

match.com

出会い系サイトで彼女・彼氏を見つける友達が増えている。アメリカの出会い系サイトの代表と言えば、match.comYahoo! Personalsだが私のまわりではFriendsterCraigs Listといったもともとは出会い系でないサイトで会う人も多い。最近彼氏ができた、という友達の半分ぐらいはオンラインで知り合っているので、私の年代の人にとってはそれが普通になっていることを感じる。

日本でもちょっとは流行っているみたいだけれど、ここまで普及していない気がする。そこで、なぜアメリカで(そして特に私の周りで)出会い系サイトが流行るのか考えてみた。

1.良く日本との比較で言われるのがアメリカは地理的に大きく、ちょっといなかに行くと人に会う機会が少ない、という理由。ただ、私の友達はみなNY・ボストン・SFといった大都市に住んでいるので、どうもそれはあまり関係ない気がする。

2.あと、よくきくのが、アメリカは日本のようにお見合いというカルチャーがないから、という点。これは間違っていると思う。お見合いと形式は異なるが、アメリカでもMatchmakingは盛んで、親戚や友達はシングルときくと常に誰か紹介したがる。私の友達でも実家に帰ったら突然誰かを紹介された、という人が何人かいる。日本だって、いまどきお見合いする人は少ないわけで、これはアメリカのほうが日本より流行る理由にはならないと思う。

3.大学や職場が出会いの場ではない-これはあるかもしれない。自分の経験に基づいて話しているので、他の大学に通った人は全く異なった経験をした人もいるかもしれないが、私の大学はとてもCompetitiveで、彼氏や彼女を作るのに適した環境ではなかった。ともかく、いい成績をとることにみな集中していたので、デートはするが、真剣なお付き合いはお断り、という人が結構いた。4年生になって仕事が見つかるとちょっと違ってきていたけれど。同じことが職場でも言える。私の友達はキャリア志向が強いので、職場で彼氏・彼女を見つけよう、とはあまり思っていない。もちろん大学や職場で出会って結婚する人も多いのであくまでも日本と比較して、という話だが。

4.出会いたいタイプの人に出会えない。やっぱりこれが最も重要なポイントだと思う。それは日本でもそうだと思うのだけれど、アメリカの場合は更に難しい。友達に、紹介するとしたらどういう人がよい?ときくと、ずらずらと条件を並べる人が多い。まず、ポイントは人種及び宗教。単一民族の日本ではあまり想像できないと思うけれど、黒人の男性じゃないとだめ、とかユダヤ系の女性でないとだめ、という人は結構多い。しかも、アジア系の人、といったくくりだけでなく、韓国系アメリカ人が良い、というところまで指定されたりする。そこでパイが相当せばまったのち、外見、学歴、仕事、趣味、性格といったところに話が進む。アメリカは日本に比べてさまざまなバックグランドの人がいるので、自分と価値観が似た人を探すのは難しい。しかも私の友達はみな妥協したがらないので、ここはゆずれない、というポイントが山ほどあって、なかなか最適な人が見つけられない。出会い系サイトはそういう意味では条件をある程度しぼれるし、外見をチェックした上で会えるので、とても効率がよい。しかも会ってあまり気に入らなかったらもう2度と会わないでよいというのも後腐れがなくてよいらしい。

もう結婚をしてしまった私には関係ないけれど、便利な世の中になったものです。

Monday, June 14, 2004

Super Size Me & The Stepford Wives

週末友達とSuper Size Meという映画を観た。本当はThe Stepford Wivesを観ようと思っていたのだが、あまりにReviewが悪かったのでプラン変更。ただ、2本ともアメリカ社会を描写した映画で、トピックとして面白いのでちょっと思ったことを書いてみたい。

Super Size MeはSundance Film Festivalで発表され、話題になったドキュメンタリー。一人の男性(主人公兼ディレクター)が1ヶ月間毎食マクドナルドで食べたら(しかもSuper Sizeにしますか?ときかれたらSuper Sizeにしなくてはならない)どうなるのか、という単純なストーリー。昨年のマクドナルドに対する訴訟がアイデアの発端らしい。訴訟では二人の女の子が太ったのはマックの不健康な食事のせい、と言ってマクドナルド社を訴えた。マックコーヒー事件につぐアメリカらしいこの訴訟は、結局は二人の女の子の敗訴となったが、この事件を発端にいかにアメリカ人は50年代以降太り続けており、Fast Foodがどんなに体に悪いか、に注目が集まった。そんなのわかっている、という感じだが、具体的なデータを出してもらわないとそのひどさというのはなかなか理解できないもの。Super Size Meはそのデータ提供のための実験で、その結果は恐ろしい限り。コメディーのはずなのだけれど、観終わったあとちょっと落ち込んだ。私はそもそもFast Foodは食べないのだけれど、これからはさらに食べるものに気をつけよう。ちなみにこの映画が公開されてからマックはSuper Sizeオプションをやめたらしい。

The Stepford Wivesは70年代に製作された映画のリメイク。オリジナルはスリラー映画で、Stepfordという街では奥様はみな旦那さんにやさしく従順。ただ、その裏には恐ろしい事実が、といった内容。この映画のヒットで、Stepford Wives=住宅街に住む専業主婦の代名詞となった。リメイクバージョンはコメディー。主演のNicole KidmanはReality TVの敏腕プロデューサーで、旦那よりも仕事、プライベートすべてに関し上を行く。その彼女がキャリアで挫折をし、Stepfordに行ってみたなんともおかしな光景、といった内容。結局観なかったので、なんとも言えないが、アイデアとしてはよいのだがスクリプトがいまいちらしい。ただ、女性としてどう生きていくのか、キャリアと家族のバランスはどうしようか、などが気になる年頃なので、DVDでは観たいと思う。

Nielsen

NielsenのPeople Meter問題は拡大する一方だ。NY Timesの記事The Odd Couple vs. Nielsenでは、この問題はすでにビジネスから政治の分野にバトルが移動したと書かれている。

NielsenというのはアメリカのTV視聴率モニター会社で、全米の広告費は基本的にNielsenのデータに基づいて計算されている。そんな巨大市場をコントロールするモノポリー会社なのだが、いままでDiaryシステムという古臭く、かつ恐らく不正確なシステムを採用していた。Nielsenはやっとその仕組みを新しくPeople Meterというシステムに変えようとしているのだが、パイロットテストをした結果、黒人とヒスパニック系番組の視聴率が以前と比べて著しく低下したため、そういった視聴者に対して番組を流していたメディア会社が反発。特にRupert Murdoch率いるNews Corpが猛反対に出た。次にHispanic、黒人のグラスルーツ運動が起き、今はNY SenatorのHilary Clintonを巻き込む政治問題に。NielsenはPeople Meterが間違っているのではなく、以前のDiaryシステムが間違っていたのだ、と主張しているが、People Meterの仕組みも決して洗練されてはいなさそうなので、どうも説得力がない。

私は以前TiVoのエンジニアに会って話をしたことがあるが、彼らのモニターシステムは、本当に優れていてびっくりした。ユーザーのパイが小さすぎるので、参考程度にしかならないデータだが、どこでユーザーが停止したか、どこでReplay(繰り返し)ボタンを押したか、何をシリーズ録画しているか、がマトリックスで計算できる。プライバシーの関係があるので、やってはいけないことが多いが、やろうと思えばなんだってモニターできる、という感じだった。視聴率は当然のこと、番組のパイロットテストなんかには便利な仕組みがいくつかあった。

恐らくNielsenもいずれはそういった仕組みを採用することになるとは思うが、どんなに正確なデータを入手しても、そのデータを嫌がるメディア会社や視聴者はいるだろう。ただ、この仕組みは間違っている、という議論よりも、そもそもメディアはどうあるべきか、という議論を政治の場ではするべきだと思うので、まずはもうちょっとNielsen及びメディア会社がTech Savvyになることを望む。

Friday, June 11, 2004

Happy Hour

コロンビアに今年の秋から行く人たちのUnofficialな集まりが昨日の夜ありました。実は毎月開催していた集まりなのですが、私は仕事の関係でいつも行けず、今回が初めて。場所はHotel Chelseaの地下にあるSerenaというバー。このHotel Chelseaは特に70年代~80年代にかけて多くのライター、歌手やアーティストが長期滞在していたことで有名。Sex PistolsのSid ViciousがGFを殺害した現場でもあります。いまでもアート関係の人が多いのでBarも怪しげな雰囲気。

コロンビアビジネススクールAdmitsは普通のビジネスマンばかりなので、ちょっとSerenaの雰囲気は似合っていませんでしたが、それなりに楽しいHappy Hour(飲み会)でした。集まった人はNYに住んでいる人ばかりなので、金融関連の仕事をしている人が多かったけれど、いろいろなバックグランドの人がいたのでちょっと安心。自己紹介しただけで終わってしまった気がするけれど、会えただけでも良かった。

ともかく、早く卒業後の方向性を決めないと。。。

Thursday, June 10, 2004

iTunes

義理の弟(13歳)の誕生日プレゼントを買わないといけないので、何がほしい?ときいたらiTunesのギフトカードと言うので、オンラインで注文。でも、彼はMacは持っているのだが、iPodを持っていない。先にiPod買わないと意味ないのでは?ときいたが、とりあえずはiTunesでダウンロードがしたいらしい(ちょっとiPodは高いから遠慮していたのかもしれないけれど)。

私はiPodユーザーなので、iTunesも当然使っているが、正直な話Apple Storeから有料ダウンロードをしたことは一度もない(ブラウズはよくするけれど)。そもそも私はCD世代なので、やっぱり音楽はディスクがあったほうがよい、と思っており、視聴して気にいったらAmazonでCDを買ってしまう。私よりちょっと下の世代になると、アルバムという概念があまりないらしく、CDは買わない、という人が多い。この感覚のギャップは大きいと思う。

iTunesは、Subscriptionではなく、Pay Per Downloadを採用して成功した、とよく言われるが、Own vs. Rentという違いも重要だが、アルバム vs. 曲というコンセプトがポイントだったと私は思う。アーティストによってはアルバム全体がArtなのだ、とこだわって曲毎のダウンロードはさせない、という人がいるようだが、iTunesストアではアルバムだけの販売はアーティスト及びレーベルに許していない。たまにアルバムをセレクトしたはずが曲が1曲や2曲しかない、というケースに出くわすのはそれが原因。私以上の年代の人には「?」という感じだが、音楽DL世代にはそれがあたりまえなのだろう。

ちなみにiTunesのAllowanceという仕組みは要はSubscription。やっぱりSubscriptionという価格形体自体は勝手がよいときもあるのだ。ただ、それをAllowance(お小遣い)と言って親にマーケティングするあたりがAppleのすごさだと思う。

次にiTunesにやってほしいのが、メタデータに歌詞を入れること。iPodの画面で歌詞が流れたら素敵かなーと思っている。ただ、一部の歌に含めることはできると思うけれど、すべての曲に実現するには相当お金と時間がかかるものと思われ、多分ビジネス的にMake Senseしないだろう。Music DBはまだマンパワーな世界なので、アルバムと曲名だけだとユーザーが入れてくれるから良いが、歌詞はインプットしてくれる人を雇う以外方法がいまのところない。曲から自動的に抽出するシステムが開発できたら良いのだが、以前そういった研究をしている人に話をきいたら「難しい」の一言で片付けられた。でも、サーチエンジンも昔そんなことを言っていた気がするから、いずれ実現するのでは、と期待しています。

Wednesday, June 09, 2004

Google & Auction Theory

GoogleのIPOでなんとか株をゲットしようとしている私にとって、WSJ(有料)に興味深い記事が。Google IPO Tests Theories on Auctionsでは、GoogleのIPOに際し、オークションの仕組みに関して、Auction Theorist(オークション学者?)がさまざまな企業・人から質問を受けている、と書いてある。私はあまりみんなに言わないようにしているが、実は大学の頃は経済と政治を専攻し、ゲーム論を中心に勉強していたので、オークションTheoryは詳しい・・・はず。ただ、もともとあんまりまじめに勉強していなかったのがまずかったのか、どうも最終的に数字に落とせない。GoogleのIPOを機会にもう1回頭の整理でもしよう思う。が、最終的にはオークションは人の心理というか、行動に左右されてしまうので、どんなに一生懸命考えていても、ちょっとRationalでない人がいると仮説が崩れてしまう可能性が高い。たとえば戦争をゲーム論で分析すると、戦争はめったに起きないはずなのだけれど、ブッシュやフセインみたいな人がいると戦争は起きてしまう。まあ、株式市場なんかはある程度ルールが決まっているので、結構よいサンプルだけれど。

ちなみに記事の中で紹介されているのは今年の秋から行くコロンビアビジネススクールの教授(Prof. Matthew Rhodes-Kropf)。彼の授業は取らなくては。

Bar Mitzvah

昨日の夜は夫の弟の誕生日だったので、家族みんなで119丁目にあるTerrace in the Skyでディナー。普通のアパートビルの最上階にあるこのレストランは、屋外でも食べられるようになっていて素敵。食事もまあまあでした。昔はコロンビア大学の会員制レストランだったようですが、今は誰でも入れます。

ところで、13歳になった義理の弟がこのレストランを選んだ理由は学校の友達のBar Mitzvahで最近来たから、だそう。日本ではあまり知られていないBar Mitzvah(バーミッツファと発音します)、宗教的な意味を説明すると長くなるので、13歳になったユダヤ系の男の子が祝う洗礼式と成人式と七五三を足して3で割ったようなものと思ってください(すごい適当な説明で申し訳ないですが)。ただ、New Yorkerにとってのポイントは、宗教的な意味合いではなく、いかに盛大なパーティーを開くか、にあります。どれぐらい盛大かというと、親戚と友達を合わせて通常100人以上は招待するので、当然レストランは貸しきり(Terrace in the Skyは中と外とあわせて100人以上入る)。あと、よくあるのはカジノ風にしたりして、ゲームやギャンブル(本当のお金はかけませんが)をしたり、マジシャンを招待したり、といったエンタテインメント。義理の弟が今年行ったESPNの重役の息子のパーティーではNFLの試合から生中継でスター選手が彼にメッセージを送る、ということまでしたそう。ともかくお金をかけています。

そんなところでもつい競争心を発揮してしまうあたりが、まさにニューヨーカーだな、と思ったりします。

Monday, June 07, 2004

Yale Reunion

週末は前にも書いたとおり、Yale大学のReunion(同窓会)に行ってきました。金曜日の夜から日曜日のお昼までイベント尽くめというReunionでしたが、私は土曜日だけ出席。しかも、午前中はレクチャー、午後はPresidentのスピーチやSinging Groupのコンサートが予定されていたのですが、どれも参加せず、友達と買い物に行ったりしていました。一応ランチ(BBQ)とディナーには出席しましたが、ディナーではなぜか歌を歌わされたりして、相変わらずしきたりの多い大学だ、という印象。New Havenの街並みはお店が増えて、ちょっときれいになっていました。あと、友達に会えたのはうれしかったです。

ちなみにこちらが、私が住んでいた寮:Saybrook College


それにしても食事がまずかった。

Farm

先週の金曜日、Reunionに行く前に、夫の会社のBBQに行きました。場所は、夫の会社のオーナーの牧場。場所はNYのウェエスとチェスターという高級住宅街にあるのだけれど、こんな場所にこんな広い牧場が?というぐらい広い。ちょっとわかりづらいと思いますが、真中に広大な池があり、下記写真は池の中(ボートに乗っていました)からBBQをしていたテントを撮ったものです。



このオーナー社長さんは金融関連で財を築き、今は金融のほか、牧場(この牧場きちんと牛がいます)、レストラン(オーガニックレストラン)、老人ホームとさまざまなビジネス・Nonprofitを経営しています。もう70代だと思うのですが、とても充実した人生を送っている、という印象です。American Dreamってこんな感じなのではないでしょうか。

Triple Crown

週末行ってきたReunionに関して書こうと思ったのだけれど、どうも書く気がしないので、変わりにTriple Crownに関して。先週末はBelmont StakesというKentucky Derby、Preaknessと並ぶアメリカ3大競馬の一つがNYの競馬場で開催されました。Derby,Preakness,Belmontの3レースを全て勝ち取った馬はTriple Crownという称号が与えられるのだが、今年はSmarty JonesがKentucky DerbyとPreaknessで圧勝したため、いよいよTriple Crownか、とみな興奮していた。

が、残念ながらSmartyは2位に。1位になってしまったBirdstoneのオーナーはレース後に「お詫び」の会見をしていた。それぐらい、みなTriple Crownを期待していたのだ。

最近どうも最初の2つは勝てるのに、Belmontは勝てないというケースが多い。私は昨年のBelmontは観に行ったのだけれど、Funny CideもDerbyとPreaknessは勝ったのに、Belmontはだめだった($5かけていたのに・・・)。99年に観にいったときもCharismaticが駄目だった(確かこのときは$10すった)。ので、今年も駄目なんじゃない、と友達に言っていたら本当に駄目だった(今年はReunionに行っていたので、かけませんでした)。Cincinatti Postにリストがあるが、驚くことに1978年にAffirmedがTriple Crownを取った後、10回もBelmontのみで敗れた馬がいる。

でも、Smarty Jonesが負けるのをみて、競馬ファンになった人は多いのでは。絶対勝つ、と言われていた馬でも負けることがある、というのが競馬の醍醐味だな、と感じさせられるレースでした。

私の趣味は「乗馬」で、競馬ではないですが、いつかはTriple Crownの馬を見てみたい、と思います。

Friday, June 04, 2004

Magazines

これから引用することが多くなると思ったので、購読雑誌とメールマガジンの紹介。増えすぎているので整理をしたいところ。ただ、どれも好きなので困っています。ウェブサイトは他にもみているのですが、きりがないのでここでは紹介しません。

<雑誌>
New Yorker:NY近辺のイベント情報にプラスして、非常にQualityの高いビジネス、政治、カルチャー、文学関連の記事が掲載されています。
Time Out New York:NY近辺のイベント情報。ともかく情報が豊富。東京ウォーカーのような感じ。
Technology Review:MITのテクノロジー誌。相当ディープな技術トピックからビジネスの話まで幅広くカバーしているところが魅力。
日経ビジネス:最近日本のニュースに疎くなっているので、家でとることにしました。

<メールマガジン>
New York Times:Today's Headlines, Dealbook (金融関連), Circuits(テクノロジー関連)を購読。日曜日はライフスタイル系情報が豊富なので、たまにネットではなく新聞を買うことも。
CNET:CNET News.com Strategy & Insight, CNET Digital Dispatch, Cool Gear Weekly Newsletterを購読。商品レビューとテク関連のニュースが中心。
Wall Street Journal:ビジネス&ファイナンスの他に、メディア&テク関連のニュースレターも購読。有料です。
San Jose Mercury:Good Morning Silicon Valleyを購読。主にテク関連のニュース。

家はいつも雑誌だらけ。メールボックスもNewsletterでいっぱい。ほとんど中毒ですね、これは。

Thursday, June 03, 2004

Reunion Fund

今週末は大学の5th Year Reunion(同窓会)。私と夫は共にコネチカット州にあるYale大学を99年に卒業しているので、二人で行く予定。日本で同窓会というとホテルか何かでお食事会という比較的シンプルな集まりというイメージがあるけれど(間違っていたらすいません)、Yaleでは5年毎に大学のキャンパスに集まり、週末を通してさまざまなイベントが行われる。5年毎なので、今年は99、94、ときて最年長は39年卒(みんな80歳ぐらい・・・)がそれぞれ集まる。

Reunionがどのようなものかは行ってから書こうと思うが、NY Timesに50周年を迎える54卒の人の面白い記事が載っていたので、その紹介。$75,000 a Record Gift for Yale? Here's Howでは、54年卒の人たちがどのようにして、史上最高金額をエール大学に寄付することになったか、について書いてある。

日本の大学もそうなのかもしれないけれど、アメリカの大学は卒業したらすぐ寄付してください、というレターが届き、その後もほぼ毎月のように何らかの寄付依頼が来る。大学はNonprofitなので、寄付をすると税金控除になる、というアメリカならではの利点もあるが、それなりにお金が貯まったら、大学もしくは自分が関連していた団体に寄付をするというのは当然の行為として期待されているらしい(という私はほとんど寄付したことないけれど)。

大学は集まった寄付金で、建物を直したり、技術インフラをアップグレードしたりするわけなのだが、と同時に他の企業やファンドに投資をして、運用をしている。いまでこそFund運用のプロが大学の資産を運用しており、リターンもきちんとしているが、昔はひどかったらしく、頭にきた54卒の人たちが考えたのが、54年卒25年ファンド。25周年Reunionの際に作ったファンドだそうなのだが、集めた寄付金を、Yaleにすぐ渡すのではなく、別途運用し、50周年になった時点でYaleに寄付をするという仕組み。そのファンドのパフォーマンスが非常に良かったらしく、もともと7万500ドルだった寄付金が最終的には$90Mil(約100億)という史上最高の寄付金額になった。大学にとってもファンドに参加した人にとっても満足ある結果になったそうだ。

同窓会というコミュニティーを活用したこの仕組みはとてもよいと思うし、もっとこういう発想をFundraisingに活用したら、寄付しているほうも寄付した甲斐があった、という気になると思う。99年卒でも何かできないかな、と思っていたりします。

Wednesday, June 02, 2004

MBA

そろそろビジネススクールに行くことになっているので、最近MBA関連の記事が気になる。MBAの過去数年を振り返ったEconomistの記事はMBAに関する賛否両論(主に否)をまとめてあってわかりやすい。そもそもビジネスというのは学校で学ぶようなものなのか。そして大金を払った結果きちんとリターンはあるのか。Part Timeのほうがよいのでは、などなど。ちょうど学費に関して頭を悩ましているところだったので、相当気になるところ。いまさら悩んでもしょうがないと思うけれど。

ちなみに私が行くコロンビアの記事がBusinessweekに載っていた。Deanが6月に交代する予定になっているのだが、いなくなってしまうMeyer Feldbergが過去15年かけていかにコロンビアビジネススクールを立て直したか、に関する記事&インタビュー。
記事:This Outgoing Dean Gets An A-Plus
インタビュー:Meyer Feldberg's "Fix-It Committee"
インタビューの中でFeldbergは過去15年間、彼は常に1.Globalization 2.Finance Programの強化 3.NY市という3点にフォーカスしてきた、と言っている。また、記事は、Feldbergがいかにリスクを取りつつ、着実に彼のビジョンを実現してきたかについてで、彼の功績はA-plusと高く評価されている。

あたりまえのようだが、ビジネススクールというのもリーダー&マネジメントで良くも悪くもなるのだな、と改めて考えさせられる。新しいDeanも優秀であることを願う。

Tuesday, June 01, 2004

Lake Placid

Memorial Dayの3連休を利用してNY州の北の方にあるLake Placidに行ってきました。NY州は実はとても大きく、北はカナダとの国境まであり、Lake Placidはほぼカナダという場所に位置するので、マンハッタンから車で5時間以上かかります。

NY州北部の大半を占めるAdirondack Parkという自然公園の中にあるLake Placidは、冬季オリンピックが2度(1932&1980)開催された地として有名。昔はRockfellerやVanderbiltといった上流階級のスキー&避暑地として愛用されていたそうですが、今は多くの人で賑わっています。

夏はボートやハイキングがおすすめ、ということだったので、近くの山をハイキングしてみたら、Beginner向けと書いてあったのにすごく大変で、我ながらいかに運動不足かということを実感。

ちなみに私達が泊まったMirror Lake Innはとてもおすすめ。食事も美味しかったし、目の前にある池でボートこぎができるだけでなく、屋内プールも素敵。大満足でした。

Lake Placid

Online Advertising

アメリカのオンライン広告ビジネスはまた(やっと?)伸びてきているらしい。オンライン広告の絶頂期といえば、バブルだった1999年~2000年だが、Universal McCannのレポートによると、広告業界全体が伸びている中、インターネット広告は2002年から2003年の間で15%伸び、2004年には更に10%アップの約$6Bilになるとの予測。ちなみにIABの予測はMcCannより更に高い

とは言っても広告市場の2~3%にしか満たない金額。大したことはない、という見方もあるけれど、ちょっと気になったのがAd Ageの"Trade Publishers Warned of Google's Impact on Magazines"という記事。Googleのようなオンラインターゲット広告はどうもニッチ雑誌マーケットをつぶしているらしい。更に今Googleがトライアル中のイメージ広告システムなどがきちんと確立されれば、更に雑誌マーケットは厳しい状況に置かれるかもしれない。

ケーブルTVもネットワークTVの広告ビジネスを食いつぶしているようだし、徐々にもっとターゲットされた(比較的)効率のよい広告システムに業界全体がシフトしている気がする。