Monday, August 29, 2005

Summer Reading

今年の夏は時間があったので、本をたくさん読んでみました。ビジネススクールの反動か、ビジネス本は全くタッチせず、主に小説とミステリーです。下記に主な本をリストしてみました。

<日本語>
石田 衣良 「池袋ウェストゲートパーク」シリーズ、「スローグッドバイ」、「4TEEN」
実家が池袋に今あるので、「池袋ウェストゲートパーク」を読んだのがきっかけで、石田衣良の代表作を数冊読んでみました。個人的には直木賞受賞の「4TEEN」が一番好きです。

恩田 陸 「夜のピクニック」
こちらも、ノスタルジックでとてもよかったです。

梁 石日 「血と骨」
在日朝鮮人に関する本。暗い本なのですが、力強い文章で最後まで通しで読んでしまいました。

<英語>
Malcolm Gladwell "Blink"
Tipping Pointの著者が書いた本です。ビジネス本とも言えるのかもしれないですが、主に心理学関連の話題が多い。いかに人はロジックではなくInstinctで決断を下すか、またそれが社会にどのような影響を与えるか、といった内容です。納得しづらいけれど、個人的には面白いと思いました。

Mark Haddon "The Curious Incident of the Dog in the Night-time"
Nick Hornby "A Long Way Down"
Mark Haddonのデビュー作はちょっとさびしいようで、ユーモアあふれる一作。Nick Hornby(High Fidelity、About A Boyの著者)の最新作と雰囲気が似ていました。

Jeffrey Eugenides "Middlesex"
Jhumpa Lahiri "The Namesake"
この2作はどちらもアメリカに移住してきたFamilyに関して描いています。Middlesexはギリシャから、The Namesakeはインドから移住してきたFamilyがジェネレーション毎にどのような苦労をし、アメリカの生活に溶け込んでいくか、という内容。Jeffrey Eugenidesは"Virgin Suicides"の著者。Jhumpa Lahiriは"Interpreter of Maladies"で2000年にPulitzer Prizeを受賞しています。どちらもおすすめです。

Jennifer Belle "Going Down"
Plum Sykes "Bergdorf Blondes"
最近流行りのChick Lit-Bridget Jonesなどに代表される女性向け小説です。どちらもNYをベースにしたストーリー。Going Downはいまいちだったけれど、Bergdorf Blondesはお勧め。特にNYに住んでいる人にとっては、笑えます。

Dick Francis "For Kicks"
Ross Macdonald "The Galton Case"
ミステリーの大御所を何冊か読んでみました。Dick Francisは競馬関連のシリーズを書くことで有名。どちらも同じシリーズの本が何冊かあるので、今週読んでみようかと思っています。

Sunday, August 28, 2005

China Trip

今年も香港・中国に行ってきました。今回は私だけでなく、旦那も一緒。彼は香港も中国も初めてです。私は両方とも今回で4回目。以前Blogでも書きましたが、私は父が昨年から北京駐在、姉夫婦は5年前から香港にいます。今回は姉の旦那さんの妹がいる上海にも行ってきました。母も香港に遊びにきたので、久々のFamily Get Togetherになりました。

8月19日~21日 香港
香港といえば食事。香港は中一日と短かったのですが、マカオ料理、飲茶、PeninsulaのHigh Tea、広東料理とすべてサンプルしてみました。ずっと雨が降っていたのですが、Harbor Cityというモールで買い物をしたりして過ごしました。

8月21日~24日 上海
上海では中華料理だけでなく、中国で今流行り(?)のフュージョン料理もトライ。21日の夜は新天地にあるT8というお店でディナー。22日のお昼はジョンジョルジュなども入っている3 on the BundというBund沿いの建物の最上階にあるNew Heightsでランチ。22日・23日の夜は上海料理。また、22日の夜にはM on the BundのBarでMartiniを飲みながら夜景を見ました。

外灘(Bund)


観光はというと、22日はBundや豫園を歩いて、午後は上海美術館を訪問。23日はガイド付の車で蘇州と周荘を訪問。23日の夜はRitz Carltonホテルのホールで雑技団の素晴らしいショーを見ました。

周荘(Zhouzhang)


8月24日~27日 北京
北京でも食べ続ける私たち。24日の夜はChina Clubという会員制レストラン(会員でない人もメインダイニングで食べられます)で四川・広東料理を。25日の昼は飲茶を食べ、夜はシンジャン地方のショーを見ながら食事を食べました(主に羊料理です)。26日は日本人オーナーが経営するイタリアンレストランでディナー。

China Club


観光はすべて父のドライバーに運転してもらったので、とても楽でした。25日は紫禁城&Summer Palace。26日は万里の長城。27日は明の十三陵に行きました。私はすべて以前行ったことがあったのですが、何度行ってもスケールに圧倒されます。

紫禁城(Forbidden City)


い和園(Summer Palace)


万里の長城(Great Wall)


姉夫婦は今年で日本に帰国。父もあと駐在は1年ぐらいだと思うので家族に会いに中国を訪れるのは今回が最後かもしれないけれど、また中国は行きたいと思います。

Monday, August 15, 2005

Summer Internship

最近私のBlogを読んでいる人が思ったより多いことに驚かされます。更新しなくてはいけないですね(反省)。

ということで、インターンも終わったので、コンサルティングに関する感想を書きたいと思います。当然プロジェクトにもよると思うので、あくまでも私の個人的な感想と思ってください。コンサルチックに3点にまとめると。

1)コンサルティングファームの組織および評価システムというのはよくできている。

ほとんどのStrategic Firmはピラミッド型の組織になっており、Up or Outと呼ばれるシステムになっています。MBA卒業後に入社して2・3年経つと昇進のタイミングが設けられているのですが、昇進できない人は自動的に全員辞めさせられます。そして更に3・4年経つとまた上に上がるポイントがあり、そこで昇進できない人はまた全員辞めさせられます。そして更に5年程するとパートナーになるタイミングがあるのですが、そこでもパートナーになれない人は全員辞めていき、パートナーになってからも数年毎に評価のタイミングが設けられています。

終身雇用の日本では考えられない気がしますが、そもそもコンサルを一生やろうと思って入る人はあまりいないので、アメリカでは特にネガティブには受け止められていません。しかも、昇進およびボーナス査定のタイミングで毎年行われる360度評価というのは徹底しており、できる限りフェアな形で行われています。インターンも同様の評価システムに則って評価されたのですが、私が働いた人すべてに対し、社内にいる第三者(通常ある程度の経験があるコンサルタント)がインタビューをし、その結果をパートナーに報告。その上でパートナーが決断を下すという仕組みになっています。しかも評価シートは項目が具体化されていて、私的感情ではなく、スキルベースで決断を下せるようになっています。

結果どういう効果があるかというと、まずある程度のレベルの人で能力がない人というのはほとんどいません。インタビューはすごく上手だったけれど、実際コンサルタントになったらいまいちだった、という人は基本的に最初の2・3年で辞めていきます。また、これはシニカルな見方かもしれないけれど、ある意味社内でのチームワークが高まります。というのも自分が一緒に働いている人はすべて自分を評価する人でもあるわけで、悪い印象を残すわけにはいかないからです。それはプロジェクトで一緒に働いている人も当然そうですが、たとえ今は一緒に働いていない人でも、いつ一緒になるかわからない、もしくは評価する人になるかわからないので、手伝ってほしいといわれればできる限りのことは尽くすようになります。また、メンターシップシステムも別途あり、経験が浅いうちは常にいろいろなアドバイスをくれるメンターがアサインされています。

ドライなようでウェット。そして、できる限りメリットベース。これは結構良くできた仕組みだな、というのが私の第一の感想です。

2)ライフスタイルは思ったより悪くはない。

NYに住んでいるとどうもNY中心の見方になってしまうのですが、Corporate Americaは全国にちらばっています。アメリカのコンサルタントはたとえNYオフィスを本拠地にしていても、出張は耐えません。私のサマーインターンシップはMidwestにある企業がクライアントだったので、毎週月曜の朝6時の飛行機に乗り、木曜日の夜中に帰ってくるというライフスタイルでした。

でも慣れるとそんなに大変ではなかったし、週末は基本的にNYにいられたので、個人的には悪くないな、という印象です。労働時間もそんなに長くなかったし。飛行機に乗っている時間が無駄な気がしたけれど、効率よく寝たり、仕事をしたりしていると大して無駄ではないのかもしれないと途中で思えるようになりました。冬寒いところはちょっと避けたい気がするけれど。

3)アメリカのクライアントはコンサルタントを使いなれている。

これはたまたま私が経験したプロジェクトが良かっただけかもしれないけれど、クライアントとのパートナーシップは私が想像していたよりもとても良かったです。良かった理由は恐らくクライアントがスマートだから。はっきり言ってコンサルタントのフィーは高いので、できる限り短期間に結果を出さないとROIが低い。アメリカの会社は元コンサルタントを多く雇っていることもあって、何をやらせると一番良いか、どこまで情報開示すべきか、というあたり、熟知しているのでは、という気がしました。

で、結果卒業後コンサルに行くかどうかは。。。決めていません。とりあえずバケーションモードに入るので、9月にでもなったら考えようかな、と思っています。